夜中、部屋からいろいろな音がして眠れない。壁がミシミシいったり、トイレットペーパーをカラカラさせていたり、電球がパチパチいったりしていた。こわくて睡眠を諦めてずっと起きていた。もし幻聴ならばこんなに恐ろしいことはない。完全にもう、だめになってしまうだろうから。なので、お化けだったほうがマシだと思った。
明け方にもなると流石に気が狂いそうになる。フロントへ行き不審な音がつづいているが、幽霊は出ますかと尋ねた。フロントのおじさんはとても困っていて、えらい人が駆けつけて同じことを説明する。幽霊だったらよいのですが、もし幻聴ならば私は病院に行かなければなりません、と話した。出るという話はないと言われた。分かりました、そうですよね、最近自分がおかしいのでたぶん気のせいだったと思います、すみませんでした。怪訝な顔をされた。そりゃそうだ。今日は夕方まで過ごして、泊まらずに帰りますと伝える（すでにお金は払っていて、当たり前だけど戻ってこない）。
朝ごはんを食べて少し仮眠をとったら前向きになってきて、幽霊だとしても別に悪いものでは無さそうだし、昼寝すれば最悪いけると思い、宿泊を決意する。昼は横になったり線を引いたりしていた。チェックインの時間になったらサウナに入って除霊に効くというファブリーズを買ってきた。丸々1本使って全ての部屋に噴射しまくっていたら、急に風呂場から異臭。むせるような咳。本能がヤバいといっていて、よく調べたらファブリーズ、強い霊には逆効果だと書いてあって終わりを意識する。まだ周りの部屋が起きているであろう早い時間から床についたがすぐに目が覚めてしまった。でも今日は不思議と静かだ。昨日まで感じていた異質さが和らいである。ファブリーズ、マジなのか？
このまままた眠れるかもしれないし、眠れないかもしれない。無事に朝を迎えられますように。
数日の激ヤバ睡眠時間でも動けてるの、たぶんサウナのおかげだ。すごい。もしかしたら、サウナに入っていれば毎日3時間睡眠とかでやっていけるのかもしれない。
1人でホテルとか旅館に泊まるの、今まで何度も何度もやってきたことだったのに今回失敗してしまい落ち込んでいる。
お父さんから、朗報だ、おまえが狙ってる水道屋の男、独身らしいぞとのメールが来た（だいぶ前、じいちゃんちのトイレを修理してくれた水道屋の社長さん、好みだったので帰り際に飲み物を渡したらあとで皆んなに笑われた）。どうする、紹介してもらうか、おまえのアピールポイントはなんだ、なんて具体的な話をされて、今まであんまり言われたことなかったけれど、いちおう結婚の心配をしてくれていたんだなと驚いた。とりあえず、アピールポイントはたくさん食べます（いいね、とのこと）、犬が好きです（猫派だったらどうすると聞かれたので、ねこもいけますと答えた）と伝えたあと、私はお父さんと結婚しますo(^_^)oと送ったら返信が来なくなった。
