日記

部内に退職することが発表された

1週間前から喉がかゆくて咳がひどく出ている。少しでも喋ったりすると咳が喉の奥からあふれてきて、たちまち止まらなくなってしまう。特に夜はひどくて、眠れない日が続いていたけれど、昨日はインターネットで見た涅槃像みたいな寝方をして眠ったら、いつもよりは眠ることができた。

部長からは今日部内の人に私が12月で退職することを発表すると事前に言われていた。ちょうど1ヶ月前だし金曜日だし、まるで退職を発表するためだけにあるような日だと思った。最近はとても元気だった。いろんな人とお話しするのが楽しかった。自分で考えて説明会を開催したり、皆んなにわかりやすいように資料を作ったりするのが楽しかった。今日はボーナスのフィードバックがあって、ビックリするくらいの金額をもらえることがわかった。暖房ついてて暖かいし、大きなモニターで仕事ができていた。一年前は、すごくすごく行きたくて、ここで働けたら夢みたいなんて思っていた会社で働くことが決まって、とてもワクワクしてたはずなのに、今は頭にもやがかかったみたいに、その気持ちを思い出すことができない。何で辞めようと思ったんだっけな。ほんの数ヶ月前まではずっと具合が悪くて、家で毎日泣いていたはずなのに、そんなこと無かったみたいになってる。会社にいるときも、ふとした時に涙が出てきたり、画面の文字を読むことができなくなったりしてたのが遠い過去のことみたいだ。もう、あの頃は大変だったな なんて思えるまでになってる。

夕方に部長が皆んなを集めて私が辞めること発表した。特に何も反応はなくて、私も残り少しですが引き継ぎでご迷惑をおかけしますとか何とか当たり障りないことを言っただけだった。席に戻ったあとも、さっきまでと変わらず一緒に仕事をした。私に対して無視をしたり、警察を呼ぶなんてことを言う人は誰もいなかった。おかしいな。前の会社は何時間も説教されたり脅されたり、辞めたあとに探偵を雇って私の住所をつきとめたりしてたのに、本当に何にもなかった。帰り際に、前の席の人に、いつから決めてたの、と そっと聞かれたくらいだった。

どうすればよかったのかな、と強く思うし、実際に部長と面談してるときに口に出してしまった。部長は、いろんな道があったはずだけれど、いきなり最終手段を決めてしまったねと言った。辞めることを何人かに言ったら、皆んなにもったいないと言われた。今となってはほかの道に行くことができないのでわからないけれど、そうしてまで続けるべきことだったのかなと、ずっと考えてる。