日記

映画「悪童日記」を観た


悪童日記公式サイト|亡命作家アゴタ・クリストフの衝撃のベストセラー、遂に映画化!

 

ずっと前から観たくて、今回東京へ行く用事ができたので観に行ってきた。

おもしろかった。気づいたら映画が終わっていた。

戦争中のある国で、双子の男の子が母方の祖母の家に疎開をする。お母さんとは離れ離れになって、祖母にいじめられながら、お母さんの迎えを待つ。その際お父さんと約束した日記をずっと書くんだけど、映画も日記を読む感じで話が進んでいく。日記は事実だけを書くから、その時双子がどんなふうに思ったかは想像しなければならない。双子は、強くなるために訓練をすることを決意する。痛みを我慢する訓練、精神の訓練、そのためお互いを殴り合ったり、虫をたくさん殺したりする。

いじめが生々しかった。ある事件に関与してる疑いで拷問も受けるんだけど、それも目をつぶりたくなってしまうくらい。

思い返してみると登場人物の名前誰も知らない。どこの国かも出てこなかった。不思議だ。

戦争がなければ、幸せな家族のままでいられたと思う。息子を預けたまま他に男をつくった母を一概に悪いとは言えないし、自分のことだけ考えて逃げ出そうとした父が全て悪いわけではない。

話の最後で、戦争はもう終わったのに、訓練を続けて双子が離れ離れになったことがつらかった。たぶん、これからも、つらいことがあるから強くなろうということだったんだと思う。戦争が終わったにも関わらず、隣の女の子は死んでしまったから。

すごくおもしろかったけど、もう一度観たいとはあんまり思えない。すごくつらくなってしまうからだ。でも、おもしろかった。